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シューベルト 即興曲の難易度・解説

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シューベルト 即興曲一覧



シューベルトはOp.90、Op.142の2種類の即興曲集を作曲しています。
それぞれ4曲の楽曲で構成され、いずれの曲集も1827年に書かれています。
この年はシューベルトが亡くなる前年の年に当たり、即興曲はシューベルトの晩年の作品と言えます。

【即興曲 Op.90(D.899)】

曲名 調性 作品番号 難易度
即興曲 第1番 ハ短調 Op.90-1 6(中級)
即興曲 第2番 変ホ長調 Op.90-2 6(中級)
即興曲 第3番 変ト長調 Op.90-3 6(中級)
即興曲 第4番 変イ長調 Op.90-4 6(中級)

【即興曲 Op.142(D.935)】

曲名 調性 作品番号 難易度
即興曲 第1番 ヘ短調 Op.142-1 7(上級)
即興曲 第2番 変イ長調 Op.142-2 5(中級)
即興曲 第3番 変ロ長調 Op.142-3 6(中級)
即興曲 第4番 ヘ短調 Op.142-4 8(上級)

※難易度は「G.Henle」の評価を参考にしています。



シューベルト 即興曲 Op.90(D.899)の難易度・解説

即興曲 第1番 Op.90-1

アレグロ・モルト・モデラート、4/4拍子
悲しみを帯びた旋律が行進曲調で提示、後にこの楽想は形を変えて何度も反復されます。
いかにも即興曲らしい、自由な変奏で書かれています。

調性 ハ短調
拍子 4/4拍子
目安演奏時間 8:30~10:30
難易度 5(中級)

即興曲 第2番 Op.90-2

アレグロ、3/4拍子、3部形式
主部は三連符で上下に駆け回る華麗なパッセージ、
中間部は情熱的で堂々とした旋律が響き渡り、
主部の再現後は中間部の情熱を引き継いだような熱いコーダで曲を締めくくります。

調性 変ホ長調
拍子 3/4拍子
目安演奏時間 4:20~5:20
難易度 5(中級)

即興曲 第3番 Op.90-3

アンダンテ、4/2拍子、3部形式
主部と中間部ともに無言歌のような甘美で美しい調べが響きます。
夢見心地のような心穏やかな曲調が終始続く優しい即興曲です。

調性 変ト長調
拍子 4/2拍子
目安演奏時間 5:10~6:10
難易度 5(中級)

即興曲 第4番 Op.90-4

アレグレット、3/4拍子、3部形式
主部が繊細な分散和音で奏られ、温和で前向きな情景が表現されます。
中間部は暗雲をが立ち込めたような暗い情景が広がり、一時の不安が心を過ります。
再現部では改めて、温かな音色に包まれ、穏やかに曲を閉じます。

調性 変イ長調
拍子 3/4拍子
目安演奏時間 7:00~8:00
難易度 5(中級)

シューベルト 即興曲 Op.142(D.935)の難易度・解説

即興曲 第1番 Op.142-1

アレグロ・モデラート、4/4拍子
3つの主題で構成される展開部が欠如したソナタ形式、
符点のリズムが組み込まれた第1主題、多彩な和音と共に優雅な響きを見せる第2主題、内声と外声が語り合うように進む第3主題がそれぞれメロディックで劇的な表情を見せてくれます。

調性 ヘ短調
拍子 4/4拍子
目安演奏時間 9:30~10:30
難易度 7(上級)

即興曲 第2番 Op.142-2

アレグレット、3/4拍子、3部形式
メヌエット風の曲で主部は歌うような旋律が響き渡ります。
中間部は三蓮符で分散された旋律を奏でることで、流麗で煌びやかな表情を見せ、主部との見事な対比を実現しています。

調性 変イ長調
拍子 3/4拍子
目安演奏時間 6:30~8:00
難易度 5(中級)

即興曲 第3番 Op.142-3

アンダンテ、2/2拍子
主題は有名な「ロザムンデの音楽の第3幕後の間奏曲」を用いています。
主題の後に5つの変奏曲が続き、最後は短いコーダを持って曲を締めくくります。

調性 変ロ長調
拍子 2/2拍子
目安演奏時間 9:10~11:30
難易度 6(中級)

即興曲 第4番 Op.142-4

アレグロ・スケルツァンド、3/8拍子、3部形式
軽快なリズムで、どこかハンガリー風の曲調を持つ即興曲。
中間部は流麗で訴えかけるような強いパッセージと、間を置きながら語り掛けるような旋律、
主題を再現した後は、激しく情熱的なコーダで曲を閉じます。

調性 ヘ短調
拍子 3/8拍子
目安演奏時間 5:30~7:00
難易度 8(上級)
  • 2024年9月3日、記事内容を更新