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シューベルト「3つのピアノ曲(即興曲)D.946」の難易度・解説

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シューベルト 3つのピアノ曲(即興曲)D.946の楽曲一覧

「3つのピアノ曲 D.946」はシューベルトが晩年の1828年に作曲、この楽譜は作曲者没後40年が経過した後、ブラームスの手によって再編され出版されることとなります。
個性は異なるものの、各曲にシューベルトらしい優雅で温かみのある表現が込められています。曲は三部形式またはロンド形式で構成され、ボリューム的にも充実感のある作品に仕上がっています。

曲名 調性 難易度
3つのピアノ曲(即興曲)第1番 変ホ短調 7(上級)
3つのピアノ曲(即興曲)第2番 変ホ長調 7(上級)
3つのピアノ曲(即興曲)第3番 ハ長調 7(上級)

※難易度は「G.Henle」の評価を参考にしています。



シューベルト 3つのピアノ曲(即興曲)D.946の難易度・解説

シューベルトの「3つのピアノ曲 D.946」は脱中級者向けのピアノ曲として扱われ、すべて「7(上級)」の難易度に分類されています。

3つのピアノ曲(即興曲)第1番

アレグロ・アッサイ、2/4拍子
突風を想わせるような3連符の動きに気品溢れる明朗な旋律が奏されます。Aに続くBの楽節では慈愛に満ちた清らかな情景が映し出します。
初稿では郷愁漂うCの楽節が設けられ「A-B-A-C-A」の形式で書かれていましたが、後にシューベルトは後続の「C-A」の箇所を削除したという記録が残されています。
そんな経緯もあり、現代では「A-B-A-C-A」「A-B-A」2通りの楽譜が残されています。

調性 変ホ短調
拍子 2/4拍子
演奏時間 6:00~8:30(A-B-A形式)
10:30~14:30(A-B-A-C-A形式)
難易度 7(上級)



3つのピアノ曲(即興曲)第2番

アレグレット、6/8拍子
第2番は「A-B-A-C-A」のロンド形式で書かれています。
Aの楽節は晴れ晴れとしたバルカローレ風の主題が特徴、暗雲が忍び寄る不安定な情景を想わせるBの楽節が続き、冷淡でやるせなさが滲み出るCの楽節を挟みながら進行します。

調性 変ホ長調
拍子 6/8拍子
演奏時間 9:30~12:30
難易度 7(上級)



3つのピアノ曲(即興曲)第3番

アレグロ、2/4拍子
第3番は「A-B-A」の三部形式で構成されます。
シンコペーションのリズムで書かれた朗らかな主題、中間部は3/2拍子で息の長い音符を交えながら深みある和音を響かせます。元の主題を再現し、最後は愉悦に満ちたコーダで力強く曲を閉じます。

調性 ハ長調
拍子 2/4拍子
演奏時間 5:20~6:40
難易度 7(上級)
  • 2025年5月17日、記事内容を更新