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グラナドス ゴイェスカス「愛の言葉・他」の難易度・解説

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グラナドス ゴイェスカスの楽曲一覧

組曲「ゴイェスカス」は、画家フランシスコ・デ・ゴヤが描く絵画から曲想を得た作品と言われています。
1911年、グラナドスはこの作品をピアノ曲として発表、人気を博したこの曲は後にオペラ版に再編され演劇作品としても聴衆を楽しませることになります。
そのストーリーは恋人同士であるマハとマホの物語、平穏無事な恋仲であった二人に忍び寄る闘牛士の男、闘牛士とのいざこざから発展した男同士の決闘にて、マホが命を落とすまでの顛末を6つの組曲で描いています。

曲名 構成 難易度
愛の言葉 第1部 8(上級)
窓越しの語らい 8(上級)
ともし火のファンダンゴ 8(上級)
嘆き、またはマハと夜うぐいす 7(上級)
愛と死 第2部 8(上級)
エピローグ、幽霊のセレナード 8(上級)

※難易度は「G.Henle」の評価を参考にしています。

グラナドス ゴイェスカスの難易度・解説

組曲「ゴイェスカス」に収録された6曲の演奏難易度はすべて「上級」のランクに属しています。
雄々しくも華やかな音色で彩られた「愛の言葉」は「8(上級)」の難易度に分類されています。



愛の言葉

アレグレット、3/8拍子
曲は凛々しさと明快さを備えた2つの主題が提示され、これら主題を用いた変奏で構成されます。
煌びやかな装飾音を散りばめ、華やかな演出で、男性の愛を語らいを表現しています。

拍子 3/8拍子
演奏時間 7:30~9:00
難易度 8(上級)

窓越しの語らい

アンダンティーノ・アレグレット、3/4拍子
アラベスク調の窓のを挟み、愛を告げ合う男女、
静かに響き渡る半音階的なメロディは、徐々に高鳴りを見せ熱く情熱的な音色を奏でます。
どことなく焦りを感じさせる旋律は、心の奥に潜む不安げな気持ちを表現するかのようです。

拍子 3/4拍子
演奏時間 11:30~13:00
難易度 8(上級)

ともし火のファンダンゴ

アレグレット、3/4拍子
スペインの民族舞曲を想わせるリズムの上にロマンティックな旋律が歌われます。
主題の変奏を交えながら3/4拍子のリズムは鋭さを増し、情熱的な旋律は強く高揚します。

拍子 3/4拍子
演奏時間 6:00~7:00
難易度 8(上級)

嘆き、またはマハと夜うぐいす

アンダンテ・メランコリコ、3/4拍子
虚しさが漂うメロディが響き渡り、静寂の世界感を演出した後、悲痛の叫びを訴えるような情感と共に和声的な旋律に発展します。美しい旋律は姿を変えながら繰り返され、最後は煌々と駆け巡る高音の中に消え去るように曲を閉じます。

拍子 3/4拍子
演奏時間 5:50~7:20
難易度 7(上級)

愛と死

アニマート・エ・ドラマティコ、3/4拍子
この曲は、決闘に敗北した息絶え絶えのマホに取り縋る、恋人マハの心情を描いています。
前曲「嘆き、またはマハと夜うぐいす」の旋律が現れ、前半は悲劇的な情感と共にドラマティックに奏されますが、後半は慰めと安息の心情を持ってゆっくりと終焉に向かいます。

拍子 3/4拍子(6/8拍子)
演奏時間 12:30~15:30
難易度 8(上級)

エピローグ、幽霊のセレナード

アレグレット・ミステリオーソ、3/8拍子
決闘に敗れたマホが幽霊となってセレナードを奏でるという描写。
ギターの開放弦を順にたどる無機質な音色が響き、霊感漂う神妙な雰囲気を醸し出しています。
一時、生気溢れる情熱的な起伏を見せますが、最後は鐘の音に導かれ力なく昇天の道を辿ります。

拍子 3/8拍子
演奏時間 8:00~9:00
難易度 8(上級)
  • 2025年4月13日、記事内容を更新