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ショパン ロンド「マズルカ風ロンド・他」の難易度・解説

ショパン ロンド top_001

ショパン ロンド一覧

作品番号付きの楽曲でショパンが最初に出版した曲が「ロンドOp.1」とされています。この作品はショパンが若き15歳の時に作曲されており、粗削りながらも、既にショパンらしい華麗で優美な性格が伺えます。
その後、ショパンは新たに数曲のロンドを手掛けますが、ロンドの名称で発表された楽曲は生涯でわずか4曲のみ、作曲年は1825年~1829年で、どの曲もショパンが10代の時に手掛けられています。

曲名 調性 作品番号 難易度
ロンド ハ短調 Op.1 7(上級)
マズルカ風ロンド 変ホ長調 Op.5 8(上級)
ロンド ヘ長調 Op.16 8(上級)
ロンド ハ長調 Op.73 8(上級)

※難易度は「G.Henle」の評価を参考にしています。

ショパン ロンドの難易度・解説

ショパンのロンドは全4曲が「上級」の難易度に属しています。
民族風な雰囲気と共に喜びの輪舞を展開する「マズルカ風ロンド」は「8(上級)」の難易度に分類されています。

若かりし時代に作曲されたショパンのロンドは、粗削りながらも、溌剌と活気のある性格が強く現れています。
作品番号順に徐々に技巧的な面も加えられ、華やかな印象が感じられるようになります。

ロンド Op.1

アレグロ、2/4拍子、構成は「序奏-A-B-A-B’-A-コーダ」
エピソードには複数の主題が施され、多彩な表情が見られます。
慌ただしく移り変わる調性には、少し落ち着きに欠ける面も見られますが、全体的に明るく溌剌とした演出が楽しめます。この曲はショパン初出版のピアノ曲でルイザ・ドゥ・リンデ夫人に献呈されています。

作曲年 1825年
調性 ハ短調
拍子 2/4拍子
演奏時間 8:00~9:00
難易度 7(上級)

マズルカ風ロンド Op.5

ヴィヴァーチェ、3/4拍子、
タイトルに「マズルカ」を冠するこの曲は、文字通りに民族舞曲風な雰囲気を醸し、明るく喜びに溢れた楽曲に仕上がっています。
趣のある主題に加え、3連符の連打による副主題がとても印象的、この作品はアレクサンドリーヌ・ドゥ・モリオール伯爵令嬢に献呈されています。

作曲年 1826年
調性 変ホ長調
拍子 3/4拍子
演奏時間 8:00~9:00
難易度 8(上級)

ロンド Op.16

アンダンテ、4/4拍子、弟子のカロリース・ハルトマン嬢に献呈、
物悲しく沈んだ序奏から始まりますが、主題はその雰囲気を一掃するような明るく華やかなもの、優美さを纏ったエピソードを交えながらこの主題は4度反復されます。急速なパッセージなど技巧的な演出が豊富に盛り込まれ、華麗な音色が強く印象付けられます。

作曲年 1832年~1833年
調性 ヘ長調
拍子 4/4拍子
演奏時間 10:00~11:00
難易度 8(上級)

ロンド Op.73

アレグロ、マエストーソ、4/4拍子
悦楽の世界を描くような明るいロンド、伸びのある旋律と技巧的なパッセージが多彩に散りばめられています。
もともとは独奏用として誕生したこの曲は、後に2台のピアノ用としても編曲されています。

作曲年 1828年
調性 ハ長調
拍子 4/4拍子
演奏時間 8:40~10:30
難易度 8(上級)
  • 2025年2月10日、記事内容を更新