ドビュッシー ベルガマスク組曲の難易度・解説
ベルガマスク組曲 第1曲 「プレリュード」
ベルガマスク組曲 第2曲 「メヌエット」
ベルガマスク組曲 第3曲 「月の光」
ベルガマスク組曲 第4曲 「パスピエ」
ドビュッシー ベルガマスク組曲の楽曲一覧
ドビュッシーは1890年にこのベルガマスク組曲の作曲を開始、
全部で4曲で構成され、ドビュッシーの名作「月の光」はこの第3曲に該当します。
ドビュッシーがつけた「ベルガマスク」というタイトルは2つの解釈が存在し、
彼が生前訪れていた「北イタリアのベルガモ地方」、または「ヴェルレーヌの詩句の引用」という説があります。
曲名 | 難易度 |
---|---|
ベルガマスク組曲 第1曲「プレリュード」 | 7(上級) |
ベルガマスク組曲 第2曲「メヌエット」 | 6(中級) |
ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」 | 5(中級) |
ベルガマスク組曲 第4曲「パスピエ」 | 6(中級) |
※難易度は「G.Henle」の評価を参考にしています。
ドビュッシー ベルガマスク組曲の難易度・解説
ベルガマスク組曲の幕開け「プレリュード(前奏曲)」は優雅で和声的な響きを持ち、楽節毎に多様な表情を見せます。リズムの変化も激しく、難易度は組曲の中で最も高い「7(上級)」に分類されています。
一方、静寂の中に佇む月夜の情景を描いた「月の光」は「5(中級)」の難易度に設定されています。
やや速めのアルペジオ奏法など中級者向けの運指が求められますが、この曲は技巧面よりも情景描写を引き出すための想像力が強く求められます。
ベルガマスク組曲 第1曲 「プレリュード」
モデラート、4/4拍子
和声で支えられた明るく優雅な曲調がドビュッシーならではの世界を描いています。
滑らかで流麗な旋律が印象的ですが、ところどころに散りばめられた力強い打鍵が存在、奥底に漲るエネルギーは最終音符と共にフォルティッシモで解放されます。
拍子 | 4/4拍子 |
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演奏時間 | 3:30~5:00 |
難易度 | 7(上級) |
ベルガマスク組曲 第2曲 「メヌエット」
アンダンティーノ、3/4拍子
宮廷風のリズムを用いた優雅なメヌエット、
スタッカートとレガート奏法の対比による表現が、曲に快活な変化を与えています。
軽快な曲調は何度も表情を変え、最後はふわりとしたピアニシモで曲を閉じます。
拍子 | 3/4拍子 |
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演奏時間 | 3:20~4:50 |
難易度 | 6(中級) |
ベルガマスク組曲 第3曲 「月の光」
「月の光」はドビュッシーの作品の中で最も知られている曲です。
アンダンテ・トレ・エクスプレシフ、9/8拍子
主部で奏でる静かで美しい旋律は月夜を想い起こさせ。中間部の流麗なアルペジオは森や湖に流れる風を表現するよう、まるで聴き手を大自然の中に引き込むような吸引力を持っています。
この曲はドビュッシーが表現する静寂と自然の世界観が描写された傑作と言えます。
拍子 | 9/8拍子 |
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演奏時間 | 4:40~6:40 |
難易度 | 5(中級) |
ベルガマスク組曲 第4曲 「パスピエ」
アレグレット・マ・ノントロッポ 4/4拍子
どこか切なさが潜む曲調は、中間部で遊び心の持った軽やかな情景に変わります。最後はふっと消え去るように曲を締めくくります。
パスピエは、ブルターニュ地方に起源をもつ舞曲、17~18世紀のフランス宮廷で流行した歴史がありバッハの組曲でも譜面に採用されています。
拍子 | 4/4拍子 |
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演奏時間 | 3:20~5:20 |
難易度 | 6(中級) |
- 2025年1月23日、記事内容を更新